これからの商売

ミニマリストなる人種が登場し、物を大量に消費することが豊かさの象徴という時代が終わりつつある。

これからの商売を考えた上でなにをどのように売るのがいいのだろうか。

そもそも何かを売るという考え方自体が古くなるかもしれないが。

 

ミニマリストは何を買うのか。

とりあえず生存に不可欠な消費財は必ず購入するだろう。

食糧や、ティッシュ、洗剤等の消耗品である。

 

極端な話このような必要最小限の物さえあれば生きてはいける。

ミニマリストの極みみたいな人間であればこれでいいだろうが、大多数はもっと色々消費するはずだ。

というのも、物を少なくするということは手段であって目的にはなり得ないからである。豊かに生きるために物を減らすという手段をとっているだけで、物を減らすことそのものを目指す人はほぼいないだろう。

 

ということで、ミニマリストが消費する物の二つ目は、生活を豊にしてくれる何か、である。

 

ではミニマリストが考える生活の豊かさとはなんであろうか。

食事、睡眠、性、経験、時間…そして智。

 

食生活を豊にする商売を考えてみると、料理がしたくなるような物や情報を売ることもできるし、料理そのものを振舞うこともできる。後者は今もある外食産業や、家事代行等だろうか。

 

睡眠に関しては何ができるだろうか。

質の良い睡眠に必要なものといえば、やはりメラトニンであろう。

個人的な話だが、最近自宅では蛍光灯を可能な限り使わずに生活している。日が沈んでからは暖色系の間接照明だけで活動している。また、携帯やパソコンも出来る限り使わず、読書を中心に時間を使っている。そうするといつもの時間に自然に眠気が来て布団に入れば非常に簡単に睡眠に入れるのである。朝が来るといつもの時間に自然に目が覚め、寝起きもこの上なくすっきりしている。

このような環境を売ることはできないだろうか。

 

性的なことに関しては、出会いの場、結婚相談等、現状でも様々なサービスがある。

 

続いて経験について。経験とは書いたが、そもそもなんのことを指しているのだろう。旅、読書、スポーツ、ヨガ… 料理教室なんかも経験か。

 

時間に関して、今人々を時間的に制約しているのはなんだろうか。

一つには仕事があろうが、それ以上にスマホに制限されていないだろうか。いつでもどこでもインターネットにアクセスできる利便さが、却って利用者を画面の前に拘束しているように思う。

 

最後に智について。

やはり人生を最大限豊にしてくれるのは智だと思う。学を修め業を習い以て知能を啓発することがこれからの、というより古来よりの人生の豊かさの定義であり、今後も廃れることはない考え方だと思う。

 

以上をまとめて提供することができるのは、サロンを開催するスペースを設けたシェアハウスということになろうか。