BGMは必要?

その辺のBGM

僕の周りはBGMで溢れかえっている。

動画のBGM

YouTubeのトップページをパラパラ見ていると面白そうなサムネイルがチラチラと流れていく。 そんなサムネをクリックするとお洒落な感じのオープニングが始まる。 バックに流れているのは様々な人が自身の動画で利用している無料音源である。

単純で短いメロディーがひたすら繰り返されるだけのBGMは脳のリソースを途端に食い潰していく。 たちが悪いことに、この悪質な『メモリリーク』は動画を見終わった後も長く尾を引くのである (いい加減な言葉の使い方するとその道の人に突っ込まれそうw)。 さらにあまりにも多くの人が使っているBGMだと、脳を支配されるのに冒頭の一秒も掛からないのである。

店のBGM

今の家に引っ越してきてからしばらくは、近くの安いスーパーに通っていた。 ところがだんだんとBGMが耳につくようになってきた。 スーパー特有の安っぽい音で延々と繰り返されるBGMはかなりしんどい。 この音が嫌すぎて、このスーパーにはめっきり行かなくなってしまった。 大学の近くの商店街の方がいい。

このところ異常に音が煩く聞こえるようになってきた。 ヨドバシカメラは店員の対応も良くてよく立ち寄っては店を下から上まで練り歩いたものだが、 行けなくなった。 やはりBGMがうるさい。

最近は体調のせいもあってか、BGMがうるさいと脳が思考を放棄するのがはっきりとわかる。 じっくり選びたいものがあってもだんだんと意識が薄れていき、しまいには適当に選んで 買い物カゴに入れていることもある。

BGMの意味

店のBGMの効果

まあ店側もアホではないので、きちんと意味があってBGMをかけていることだろう。 適当にGoogleで調べてみると、安っぽいBGMは陳列されている商品が高級に見えるだとか、 テンポを適切にすれば精神が興奮して購買意欲が上がるとか。[要出典]

しかしこれは消費者からすればたまったものではない。 こちらの意図に反して脳の資源を使われるわけだし。 (そういえばアフィリエイトの広告の代わりにマイニングのスクリプトを埋め込んだら高裁では有罪になったんだっけ。 勝手にユーザーの資源を使ったらダメなんだっけか。) 商品価値以上のものを脳を犯すことによって錯覚させるのは詐欺に近い行為ではないか。

一方確か京都駅の伊勢丹は結構静かだった。 多分BGMも流れていない。[要確認] いずれにせよ静かである。 静かな中でよく訓練された店員が色々と話を聞かせてくれる。 疑問をぶつければすぐに解決できるし、それでいて商品を押し付けがましく売ろうとしないのだ。 この辺はヨドバシもそうかもしれない。

これらから、スーパーではただ安さを売り、ヨドバシでは安さの他に買い物の体験も売っているが、 これらの店では安さをカバーするために煩い音楽をかけている。 一方伊勢丹のような高級嗜好の店では、より上質な買い物体験を売りにしているが、 その分のコストが値段に転嫁されているようである。

どちらにしても商品一つに対する総合的なコストパフォーマンスはそんなに変わらない気がする。 ただ、主観的な実感としてはより上質な買い物体験を通してかつ少し割高な価格で購入した方が、 一つ一つを長く大切に使っていこうという気になるし、また、購入するまでによく吟味すると思う。 この点を考慮すれば、やっぱりいい買い物というのは静かな環境でじっくりと考えながら行うものである。

YouTubeについては

まあ、所詮素人がやっていることだしな…

と思ったが、よく考えてみれば大手と言われるYouTuberが軒並み同じBGMを使っていることは無視できない。 そのせいもあって大手の動画は僕にとっては見るに耐えないものになってしまっている。

これについてもやはり脳や心理に対して何か影響があるのかもしれない。 しかしこちらも脳の資源を無駄に犯されることになるので気持ちが良いものではない。

自分の動画にBGMを入れることの意味を考えている人はどのくらいいるのかな。

結論

ただ思ったことをつらつらと綴っただけなので特に結論はないが、僕はBGMが嫌いだ。 環境音をもっとよく聞き楽しむ方がよっぽどいい体験ができると思う。

https://www.youtube.com/watch?v=JTEFKFiXSx4